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猫の耳が冷たいのは正常?末梢循環・寒さ・衰弱のサインを見極めよう

CatGarden編集部公開 2026/08/04
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猫の耳が冷たいのは正常?末梢循環・寒さ・衰弱のサインを見極めよう

猫の耳が触るとひんやり冷たい――これはほとんどの場合が正常です。耳は末梢部位で血流が少なく、薄くて脂肪もほとんどないため、もともと環境温度を反映しやすく、寒くなると真っ先にひんやりします。本当に心配すべきなのは、耳が冷たいのと「同時に」元気がなくなる、歯茎が青白くなる、全身も冷たい、丸くなって震えている、といったサインが出ているとき。それこそが末梢循環の悪化や低体温の警告かもしれません。

私たちCatGardenでは毎日たくさんの猫のお泊まりやグルーミングを行っており、触ってきた耳は数千どころではありません。「耳の温度」だけで体の状態を判断できる場面は本当に少なく、大切なのはいつも「耳が冷たい+ほかに異常があるかどうか」をセットで見ることです。

要点まとめ

  • 猫の耳は末梢部位で、血流量が少なく皮下脂肪も薄いため、寒いときや寝起きに冷たく感じるのは正常な現象で、通常は受診の必要はありません。
  • 猫の正常体温は約38〜39.2°C。直腸温が37.5°C を下回れば低体温気味、37°C を下回れば直ちに受診が必要です。
  • 判断の鍵は耳単体の温度ではなく、「耳が冷たい+歯茎の色+元気・活動性+体の中心温度」の4つを合わせて見ることです。
  • 歯茎が健康なピンクから青白く、灰白色、あるいは紫色に変わったら、循環や酸素供給に問題があるサインで、救急レベルです。
  • 子猫、老猫、病気中や麻酔後の猫はもっとも低体温になりやすく、環境を25〜28°C に保ち、保温できる隠れ場所を用意してあげましょう。

なぜ猫の耳は特に冷たくなりやすいのか

猫の耳が冷たいのは、まず構造から理解しておけばむやみに慌てずにすみます。

耳(耳介)は体の「末梢」で、肉球や尻尾の先端と同じく、心臓からもっとも遠く、血管が細くて皮下脂肪も薄い部位です。環境が寒くなると、体は優先的に血液を中心の臓器(心臓・肺・脳・腹腔)に集め、末梢への血流を減らして保温しようとします。これは正常な末梢循環の調節であって、病気ではありません。

だからこそ、こんな場面に気づくはずです。

  • 冬や冷房の効いた部屋:耳や肉球が先に冷えるのはごく普通。
  • 寝起き、涼しい床から起き上がったばかり:耳がひんやり。
  • 緊張しているとき、動物病院から帰宅直後:交感神経の働きで末梢血管が収縮し、耳が一時的に冷たくなることも。

こうした状況で耳が冷たくても、猫自身が元気で、食べて遊んでいるなら心配いりません。

正常な「ひんやり」と危険な「冷たさ」の見分け方

手の感触だけでは主観的になりがちですが、いくつか相対的な目安をつかんでおけます。

  • 耳の先だけ冷たく、耳の付け根はまだ温かい:たいてい正常。
  • 耳全体が冷たく、肉球や体まで冷たく感じる:警戒が必要。
  • 猫が自分から暖かい場所を探して丸くなり、姿勢も普通:たいてい問題なし。
  • 丸くなってこわばり、呼んでも反応しない:これこそが警告サイン。

耳が冷たく、「こう」なら低体温として対処を

猫の耳が冷たいこと自体は怖くありません。怖いのは、ほかのサインと一緒に現れることです。以下の組み合わせが多く出るほど、真剣に受け止めるべきです。

1. 歯茎の色がおかしい

唇をめくって歯茎を見てみましょう。健康ならピンク色で、押して離すと1〜2秒ほどで血色が戻ります。歯茎が青白い、灰白色、あるいは紫色になっていたら、循環や酸素供給に問題があるサインで、救急レベルです。歯茎の色と耳の冷たさを見る原理は、実は猫の熱中症の前兆の記事で紹介した観察方法と同じで、ただ方向が逆なだけ――片方は暑すぎ、もう片方は冷えすぎか循環不良です。

2. 元気・活動性が明らかに低下

猫が衰弱すると、まず崩れるのはたいてい元気です。人に近寄らない、毛づくろいをしない、隠れて動かない、呼んでも反応が鈍い。普段は活発な子が急に「だるそう」に丸くなっていたら、眠いだけと決めつけないでください。こうした行動の急変は、痛みや体内の不調の早期サインであることもあります。猫が突然怒りっぽくなる・隠れるようになる早期警告サインを参考にしてみてください。

3. 全身が冷たく、体が震えている

猫のお腹、太ももの内側、脇の下といった「中心部」に手を当ててみましょう。普段は温かいこれらの場所まで冷たいなら、末梢だけの問題ではなく、全身の体温が下がっている可能性があります。震えは体が熱を作ろうとする反応で、お風呂上がりの震えはたいてい寒さや緊張が原因です(猫がお風呂上がりに震え続けるを参照)。ですが、理由なく震える+耳が冷たい+元気がない場合は警戒が必要です。

4. 呼吸や姿勢の変化

猫は具合が悪いとき、四肢を体の下に収めた「香箱座り」をよくします。これはリラックスした座り方とは違います(違いはこの記事で)。もし同時に呼吸が浅く速くなったり苦しそうだったりして、加えて耳も冷たいなら、様子見せずすぐに受診してください。

猫の正常体温は何度?正確な測り方

耳の感触は結局のところ客観的ではなく、本当に確認できるのは「体温を測る」ことです。

猫の正常な直腸温は約 38〜39.2°C で、人間より高めです。判断の基準は以下のとおり。

  • 37.5°C 未満:低め。保温に注意して様子を見ましょう。
  • 37°C 未満:明らかな低体温。直ちに受診を。
  • 39.5°C 超:高め。発熱の可能性あり。

測る際はペット用の電子直腸温度計を使い、先端に少量のワセリンを塗って、そっと1〜2cm ほど挿入し、10〜20秒で数値を読み取ります。誰かが猫を優しく固定し、測り終わったらおやつをあげましょう。額用や耳用の温度計は猫では精度が低く、あくまで大まかな参考程度です。体温の総合的な判断、測り方、危険なサインについては、私たちの柱となる記事猫が発熱したらどうする?正常体温・測り方・危険なサインをまとめて解説と併せて読むと、冷たい・熱いの両端が理解できます。

低体温になりやすいのはどんな猫?

耳が冷たいとき、次のタイプの猫にはより慎重になってください。もともと体温調節が弱いからです。

  • 子猫(特に生後1か月未満):体温調節システムが未成熟で、母猫から離れるとすぐに体温が下がります。
  • 老猫:代謝が遅く、筋肉が少なく、活動量も低いため、冬は特に寒さに弱いです。
  • 病気や慢性疾患のある猫:甲状腺、心臓、腎臓の問題などは循環に影響することがあり、心臓の悪い猫は末梢循環がさらに悪くなります(猫の心臓病の在宅モニタリングを参照)。
  • 麻酔・手術の直後、お風呂上がりで乾かしきれていない猫:体温が下がりやすいです。

だからこそ、私たちは猫のグルーミングやシャンプーの際、乾燥の温度・時間・保温をとても細かく管理しています――濡れた毛に空気の流れが加わると、体温が急速に奪われるからです。乾燥機器を選ぶときの温度や騒音の考え方は、ペットドライヤーの選び方の記事にまとめています。

自宅で猫を保温するには

もし猫の耳が冷たく、体もやや冷たいけれど元気はまだある、という場合は、まず基本的な保温をしてから様子を見ましょう。

環境温度

室温は 25〜28°C に保つと、多くの猫にとって快適です。エアコンの風を直接猫に当てず、床が冷たすぎる場合は厚手の毛布を敷いたり、寝床を高くしたりしましょう。私たちの店でも冬は、猫がよく伏せている場所が床から離れていて、風を避けられるか特に気をつけています。

暖かい寝床と隠れ場所を用意する

屋根付きで半分包み込まれるような寝床を用意すると、猫が中に熱をため込めます。寒い時期に自分から人から離れて暖かい隅を探す猫も多いですが、これは必ずしもあなたを嫌っているわけではありません(関連記事:猫が離れて寝るのは私を嫌っているから?)。

保温グッズは安全に注意

ペット専用の電気毛布(低温設定・保護カバー付き)を使ってもよいですが、皮膚に直接触れさせないこと、全面を包み込んで猫が熱源から離れられなくなるのは避けましょう。湯たんぽはタオルで包んでください。低温やけどは猫では珍しくなく、皮膚が傷つくまで我慢してしまうことがあります。

お風呂上がりは必ず徹底的に乾かす

これは私たちがもっとも強調する点です。半乾きのまま放すと、湿気に末梢循環の悪さが加わり、猫はすぐに冷えて震えてしまいます。日常のケアではまず瞬間吸収・速乾ペットタオルでしっかり水分を吸い取り、適温で根元までしっかり乾かしましょう。自分では乾かして保温できるか不安なら、私たちにグルーミングを予約していただいてもかまいません。全工程で温度管理をいたします。

どんなときにすぐ受診すべき?

以下のいずれかが現れたら、もう様子見はしないでください。

  • 直腸温が37°C 未満。
  • 歯茎が青白い、灰白色、または紫色。
  • 全身が冷たく、呼んでも反応が薄い、歩くとふらつく。
  • 呼吸が苦しそう、開口呼吸、あるいは極端に遅い。
  • 子猫の体が冷たくなり、母乳を飲まない、ぐったりしている。
  • 保温してから30〜60分たっても震えが続き、体温が戻らない。

低体温は重症になると心拍・呼吸・意識を抑制し、命にかかわります。受診の道中は猫をタオルで包んで保温し、高温の熱源で急激に温めないでください。

> 注意:本文はあくまで自宅での判断の指針であり、獣医師の診断に代わるものではありません。症状が続く、または重い場合は、速やかに受診してください。

よくある質問

猫の耳が冷たいのは必ず病気ですか?

必ずしもそうではありません。多くは寒さや末梢循環の正常な反応で、元気があり、食べて遊び、歯茎がピンクなら通常は問題ありません。心配すべきなのは、耳の冷たさと同時に元気がない、歯茎が青白い、全身も冷たい場合です。

耳を触るだけで猫の発熱や低体温を判断できますか?

耳の感触は大まかな参考にしかならず、精度は不十分です。確認するには直腸温を測ってください。正常は約38〜39.2°C。37.5°C 未満は低め、39.5°C 超は高めで、いずれもさらに様子を見るか受診をおすすめします。

猫の耳が冷たくて震え続けるときはどうすればいい?

まず、単に寒いのか、お風呂上がりで乾いていないだけかを確認し、しっかり保温して暖かい環境に移して様子を見ましょう。保温してから30〜60分たっても震えが続き、体の中心も冷たく、元気がなくなっていれば受診が必要です。

子猫の耳や体が冷たいのはとても危険ですか?

はい。子猫は体温調節能力が弱く、あっという間に体温が下がります。体が冷たくなり、母乳を飲まず、ぐったりしていれば緊急事態です。すぐにタオルで包んで保温し、できるだけ早く受診してください。

老猫は冬に耳が特に冷たくなりますが、何か補ってあげるべき?

大切なのは保温と定期的な健康診断であって、むやみにサプリなどで補うことではありません。老猫は末梢循環や代謝が弱く、食欲や活動性の低下を伴う場合は、心臓・甲状腺・腎機能などを調べてもらうことをおすすめします。

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*本文はCatGarden編集部が執筆したもので、内容は飼い主のケアの参考用であり、獣医師の臨床診断に代わるものではありません。猫の体温に異常がある、または緊急のサインが現れた場合は、速やかに受診してください。*

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